32歩目:【マンション or 戸建政策編③】〇〇部長、市議会一般質問3日目にて ド緊張の初答弁する(〇〇に入るものは?)
どんなアイデアが当たるか、先のことはわからない。まずトライするのがだいじらしい
地方創生担当部長の仲山徳音(なかやま なるね)です。今週より新連載で、「居住政策」に関して、分析を進めています。
とある先輩ブロガーより、「目次を入れた方が見やすいよ(いやまあ、丁寧に目次を入れたからといって、読者が増えるかわからないが、工夫した方がいいよ)」
というコメントをいただきました。そのため、トライしてみます。
(1)前回のまとめー京都におけるヒトの流れ
(2)各市における人口の推移ー人口減少幅がゆるやかな地域がある!
(3)ベッドタウン率との関係ーベッドタウンだと人口は増える?
(4)次回予告とヒント
見やすいでしょうか?しばらく、この方式を試してみます!
(1)ヒトのながれは京都市から他府県へ
すでにやったことですので、あまり字数をかけずに、ズバッと振り返りましょう。
前回は、RESASからのデータにもとづき、亀岡ー京都における「ヒトの流れ」を見てみました。
まとめとして、
②さらに多くのヒトが、京都市から(あるいは亀岡市から直接)他府県に流れている
というように言えます。
(2)人口減少がゆるやかな地域のヒミツ
RESASー「人口マップ」ー「人口増減」をひらくと、このようなデータが現れます。
(RESAS画面上で、①京都府→亀岡市をえらんで、②「グラフを表示」をクリックしてみましょう。)
このデータからは、
・過去から2015年までの人口の推移
・2015年以降は、2040年までの人口推移の予測
がわかります。亀岡市のケースでは、
・2015年時点では、総人口が89,479人
・2040年には、73,000人程度
となっています。
さて。では、「京都市・亀岡市」との間でヒトの移動が生じている「他市」と、人口推移を比べると、どうなるでしょうか?
さきほど紹介した折り線グラフを、①各市町村ごとに、②地道にデータをとって、表にしていきます。
京都市・亀岡市との間で人口移動が生じている他市との人口推移(RESASにより作成)
前回見たように、京都市から多くのヒトが引っ越している地域は、京都府下では京田辺市・向日市、滋賀県では大津市・草津市、大阪府では茨木市、の5市です。
そのうち、黄色く色づけした4市(京田辺市・大津市・草津市・茨木市)では、人口の増減が、他市と比べてどうなっているでしょうか?
・・・
表の右側で算出した2015年から2040年にかけての人口の増減幅が、他市と明らかにチガウ、ということが分かります。
①人口減少の幅が非常に緩やか
②草津市ではむしろ増加
「人口減少」が叫ばれ続けている現状で、①②を実現するのは、ものすごいことです。
その偉業を達成できるのは、これらの市は「京都市という大都市からヒトがきている」からです。
つまり、地域における人口減少を食い止めるには、大都市からの社会転入(引越しによりヒトが住み始める)が、何よりもまず必要なのです。
(3)人口移動とベットタウン率とのふたしかな関係
さて。これまでも「まちがベットタウンかどうか」は、まちづくりを分析する際に、キーとなる視点だとして取り上げてきました(過去記事参照)。
では、人口の移動が、まちがベットタウンかどうかを表す「昼夜間人口比率」と関係しているでしょうか?
例えば、「ベットタウンは人口が増えている/減っている」という議論は、成り立つのでしょうか?
RESASを使えば、カンタンに比較できます。論ずるより見るが早し。データをとって、見ていきましょう。
各市における昼夜間人口比率
(出典:内閣府RESAS「人口マップ」及び「まちづくりマップ」より作成)
・・・
これを見ますと、
・京都府の京田辺市および滋賀県の草津市は、昼夜間人口比率が高い
・滋賀県の大津市および大阪府茨木市は、昼夜間人口比率が高くない
と分かります。
つまり、「ベッドタウンだから人口が減少する」とか、逆に「ベットタウンだから増えるのだ」といった議論に根拠は与えられません。
・むしろ、ベットタウンであってもなくても、人口減少を食い止めることは可能
・「住みやすい」まちとしての魅力(定住機能)を高めることで、人が住み続け・新たに集まるまちづくりはできる
こうした議論にこそ説得力があるように思います。
ネクスト コナン‘s ヒント! ---ほてる
さて。 地域における人口減少を食い止めるには、大都市からの社会転入(引越しによりヒトが住み始める)が、まず必要です。
表で見たように、京田辺市・大津市・草津市・茨木市は「京都市という大都市からヒトが」きています。
では、こうした「京都市からの人口移動」はなぜ生じているのでしょうか?
各市のまちづくり政策を比較するのは、なかなかにホネが折れる作業ですので、まず京都市の視点から分析をしていきます。
前回のヒントで「ホテル!」と出しておきながら、今回は分析が行き着きませんでしたので、この点は、次回あらためて説明します。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。元イタリアサッカー代表のヴィエリとジュビロ時代の高原選手を思い出す32歩目。
亀岡市役所 地方創生担当部長
仲山徳音(なかやま なるね)
E-mail: nakayama88@city.kameoka.lg.jp
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