北海道は予想以上に朝晩冷え込んだらしい
地方創生担当部長の仲山徳音(なかやま なるね)です。 先々週からはじめた「居住政策」分析編も、ようやく終盤戦に入ります。
今日の目次です。
(1)復習ー京都におけるヒトの流れ、人口とまちづくり、人口流出の背景、経済学
(2)民間データを用いたマンション市場動向
(3)次回予告とヒント
(1)人不知而不慍。またくんしならずや
これまで前4回で学んだことを、まずまとめます。
【第31歩目】
②さらに多くのヒトが、京都市から他府県に流れている。結果として、人口は減少
【第32歩目】
③大都市からの社会転入(引越しによりヒトが住み始める)がある地域は、人口減少幅が明らかに緩やか
④ベットタウンであっても、「住みやすい」まちとしての魅力(定住機能)を高めることで、人が住み続け・新たに集まるまちづくりはできる
【第34歩目】
⑤京都市の人口が流出している背景には、「市内でホテル用地の取得が進み、マンションの供給が不足。中心部の物件価格が高騰した」ことが挙げられている
⑥関西の訪日観光客の「宿泊件数」と「宿泊単価」は、2016年までに激増。とくに、京都の宿泊単価が最も高い。観光客全体でビジネス・シティホテルの利用が進む
【第35歩目】
⑦きほん的な経済学として、あるモノの供給と価格をみれば、それを欲しい人がもっといるかいないか(需要)も、ある程度は推測できる。
・・・
京都で「ホテル熱が高まっている」なか、「マンションの供給が不足」しているのかどうかみていきます。
つまり、⑦を踏まえると、
・供給(売りたい量)が減っているのか
・マンション価格が上がっているか
というデータから、需要(欲しい人がもっといるかどうか)をみていく、ということです。
(2)パンがなければ、ケーキを食べればいいじゃない
まずRESASでは、こうしたマンションに関するデータはありません。
ただ、民間には豊富なデータがあります。
政府統計にこだわる必要がないので、ここでは、不動産経済研究所のデータを用います。
まず、マンションの「供給」をはかる指標として、新築マンション発売戸数を見ていきます。
下記は、不動産経済研究所が出している各年のデータを、手元でつなぎあわせた表です。
何がわかるでしょうか?
近畿圏における新築マンション発売戸数

・・・全体をぼんやり眺めると、ピークであった2013/14年以降、京都府・兵庫県・滋賀県で発売戸数が減少。
①つまり、供給は減少している、ということです。
では、次に、こうした新築マンションの「価格」を見ていきます。
こちらも、不動産経済研究所が出している各年のデータを、手元でつなぎあわせた表です。
京都について、何がわかるでしょうか?
近畿圏における新築マンション発売価格(万円)
※カッコ内は平方メートル単位の価格

・・・
②供給不足により、京都市のマンション価格が高騰。
③京都市を除く京都府下も、神戸市に次いで高い。京都全体を見れば、京阪神の中で最も高いエリアとなっている
ことがわかります。つまり、価格は上がっています。
そのため、前回見た「きほん的な経済学」として、需要(ほしい量)が供給(提供される量)を上回っている=供給が不足している、と考えられます。
ただし、価格の高騰により、「売れ残っているのも多いんじゃない?」というギモンに答えるため、販売成約率も念のため見てみます。
前二つのデータと同様に、各年のデータを、手元でつなぎあわせた表です。
売れ残りが毎年どれくらいか、わかるでしょうか?
近畿圏における新築マンションの販売成約率

・・・
④過去6年間における京都市及び京都府下での新築マンション販売成約率は概ね9割。
⑤他府県と比べ、京都市のなかで価格が高騰していても、成約している。
ちなみに、マンション市場では、成約率が7~8割を超えれば市場は好調と聞くので、近畿圏全体で、出せば売れる、という状態にあると言えます。
(なお、もちろん何も考えずにどこでも売れる、ということではありません。マンション立地場所を選びに選んだ上で、販売が成功している、ということだと思います)
(3)ネクスト コナン‘s ヒント! ---マンションの立つ場所
以上により、マンションの供給が不足してきた、ということは妥当しているように思います。
こうしたデータは、2017年までの状況ですので、2018年からそれ以降はどうなるのか、次回、さらっと見ていきたいと思います。
あわせて、マンションが立つ場所について、一定の傾向が見てとれるため、そちらの分析も共有していきます!北海道が戻り36歩目。
亀岡市役所 地方創生担当部長
仲山徳音(なかやま なるね)
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