8歩目:【観光編②】〇〇部長、データ分析のゴールとステップ(〇〇に入るものは?)
読者向けに仕事を教えたく、部長がハリキっているらしい
地方創生担当部長の仲山徳音(なかやま なるね)です。昨日の7歩目に引きつづいて、観光データを用いた分析を行います。
宿題として、
「イチバン重要な指標がなにか」と「その指標のもととなる指標はなにか」
を問いました(前回の図表を参照。下にも再掲しています)。
30秒でよいので考えてみてください。
①観光入込客数、②観光消費額、③観光客一人あたり平均消費額のうち、どれがイチバン重要でしょうか?
・・・私は、②観光消費額(カネ)が最も重要だと思っています。ヒトがいくら観光にきても、お金を使ってくれなければ、地域にとって収入がゼロだからです。
お店にとってのウィンドーショッピングと同じです。
②観光消費額(カネ)は、ヒトが何人来て、一人あたり使う金額がいくらかが分かれば、掛け算で計算できます。すなわち、
②観光消費額 = ①観光入込客数 × ③観光客一人あたり平均消費額
そのため、
・イチバン重要な指標=②観光消費額
・そのもととなる指標=①観光入込客数 と ③観光客一人あたり平均消費額
というようにして、データを見ていきます。前回のエクセル図表を再掲します。
あきらめたらそこで試合は終了である
最初に全体をチェックします。最後の表「合計」では、イチバン重要な指標である②消費総額が5年間で30%と大幅に伸びております。
これ自体は、非常に喜ばしい状況です。
では、なにがこの要因となっているか?日帰りと宿泊別にわけて、見てみます。
(1)まず日帰り。一人平均消費額は1,600円前後とまだまだ低いものの、客数が265万人を超え、過去5年間で27%アップと大幅に伸びています。これが全体の観光消費総額を押し上げた要因の一つだと言えます。
(2)次に宿泊。客数が過去5年間で12%と伸びているうえ、一人平均消費額は11%増加して2万円を超えており、非常に高い状況です。これが要因の二つ目です。
まとめますと、
(1)日帰り客数の大幅増及び(2)宿泊客数と宿泊客一人あたり消費額の増加が、これまでの観光消費総額の伸びをリードしてきた
と言えます。
では、こうした喜ばしい状況を今後も続けられるのか!?
これが、政策課題を検討する出発点になります。
この問題を解くカギとして、次回、亀岡観光をリードしてきた三大観光コンテンツに迫ります。
次回に向けた、しゅくだい
亀岡市統計書「第16章観光」には、三大観光に関するカンタンな統計があります。高々2ページですが、こうした情報から何が読み取れるか?
どのような政策課題を発見できるか考えてみてください。明日はここから再開します!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。保津川を眺めながら8歩目。
亀岡市役所 地方創生担当部長
仲山徳音(なかやま なるね)
E-mail: nakayama88@city.kameoka.lg.jp
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