9歩目:【観光編③】〇〇部長、観光データで栄光をたどる(〇〇に入るものは?)
数字を見ると、もと財務官僚の血が騒ぐ、とか言いたいらしい
地方創生担当部長の仲山徳音(なかやま なるね)です。昨日の8歩目に引きつづいて、観光データを用いた分析を行います。
宿題として、
亀岡市統計書「第16章観光」から三大観光に関し、どのような情報が読み取れるか?
を問いました。
そもそも亀岡市民の方であれば、「亀岡観光をリードしてきた三大観光コンテンツ」の予想はつくと思います。
他方、海外、東京や大阪、京都市からブログをご覧いただいている場合、やや難問かもしれません。
データを見てみましょう(前回と同じ、上記亀岡市統計書「 第16章観光」)。
ここで、153以下「保津川下り」「湯の花温泉」「トロッコ列車」と続きます。
この3つのコンテンツが、亀岡三大観光です。
「保津川下り」
(左:平成14年度亀岡市観光写真コンテスト入賞作品)
(右:平成18年度亀岡市観光写真コンテスト入賞作品)
「湯の花温泉」
「トロッコ列車」
三大観光がどれほど重要かを知る手がかりとして、利用客数・乗客数を足してみます。
すると、およそ170万人(2016年)となり、亀岡市全体の観光入込客数の60%を占めます。
…三大観光、おそるべし
2016年亀岡市における観光客入込数の内訳
※各観光コンテンツ間の重複は、ここでは考慮していない
前回見たように、「日帰り客数の大幅増」及び「宿泊客数及び宿泊客一人当たり消費額の増加」が、これまでの観光消費総額の30%アップをもたらしてきました。
こうした喜ばしい状況を今後も続けられるのか!?
という問題提起にそくして、三大観光のデータを分析してみます。
湯の花温泉は、すでに超人気スポットなのだ、ワトソン君
上記データの中で、「154 湯の花温泉利用客数」のうち「宿泊」を「151 亀岡市観光客数」の「宿泊」で割ってみましょう。
すると、0.96という数字を得ます。
これはカンタンにいうと、どういうことでしょうか?
亀岡市の宿泊客の96%が、湯の花温泉に宿泊!!ということです。
また、2012年とくらべると、2016年の宿泊客数は12%もアップしています。
これはとても喜ばしいことですが、「5年前と比較して12%の伸び」が今後も実現できるでしょうか?
実際にヒアリングをしてみなければ稼働率などの数字は分かりませんが、既に多くの宿泊客を受け入れている以上、キャパシティ(=収容力)の点で難しいとも考えられます。
観光人気が続くかよりも、こちらの方が強力な制約になりえます。
また、現在の亀岡市内には、大型ビジネスホテルが存在しません。
そのため、
・大規模な宿泊ツアー客を「湯の花温泉」以外で収容できるか、という問題が出てきます。
次回に向けた、しゅくだい
今回は、三大観光のインパクトと、その一つ「湯の花温泉」について考察しました。
次回は残りの2つ、「保津川下り」と「トロッコ列車」について分析したいと思います。
手元のデータに何を読み取るか、一緒に考えましょう。
・「日帰り客数の大幅増」及び「宿泊客数及び宿泊客一人当たり消費額の増加」というこれまで提起している観点から考えたいと思います。明日はここから再開します!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。夕立があがるのを待って9歩目。
亀岡市役所 地方創生担当部長
仲山徳音(なかやま なるね)
E-mail: nakayama88@city.kameoka.lg.jp
Phone: (0771) 25-5006