10歩目:【観光編④】〇〇部長、観光データと明るく光る(〇〇に入るものは?)
ビッグイヤー2020年までの6%が経過したらしい
地方創生担当部長の仲山徳音(なかやま なるね)です。本日17日で、着任1か月を迎えます。
2020年を一つのメドと考えているので、着任からその年までの6%が経過した計算になります。非常に濃密な1か月でしたが、さらに加速していきたいと思っています。
ブログの初稿第1歩目で、皆さんと情報を共有し、議論を行う環境を作りたいと書きました。
この点については、まだ勉強途上でありますが、試行錯誤しながら進んでいきたいと思っているので、どうぞ宜しくお願いします。
また、応援だけでなく、批判やご指摘も成長の糧になるので、気づいた点ありましたら、遠慮なくご連絡ください。
さて。昨日の9歩目に引きつづいて、観光データを用いた分析を行います。
このまえの宿題として、
亀岡市統計書「第16章観光」から三大観光のうち「保津川下り」と「トロッコ列車」に関し、どのような情報が読み取れるか?
を問いました。まずは保津川下りから見ていきましょう。
保津川下りで最も増えてきているのは、インバウンド観光客
上の「153 保津川下り乗客数」を見てみると、近畿・京都府の観光客を除いて、国内観光客が2012年と比べて減少してきている…という点が読み取れます。
しかしながら、観光客総数は増加しています。これはなぜでしょうか?
もうお分かりかと思いますが、外国人旅行者(インバウンド観光客)の伸びがすさまじく、5年前の10,120人と比べて、4倍以上の44,981人が来ているためです。
すなわち、こうしたインバウンド観光客を今後も獲得しつづけられるか、が保津川下りの生命線になると考えられます。
人気トロッコ列車のチケット単価は、とても安い
下の「155 トロッコ列車乗客数」を見てみると、平成28年では、 4月、8月、10月、11月の利用が13万人超と多く、特に11月が18万人超と突出しています。
もっとも、直近におけるそれ以外の月の間でバラつきは小さく(6月が最少97,324人、5月が最多119,972人)、通年で安定した集客力を誇ると言えます。
実際に計算してみると、トロッコ列車だけで、亀岡市の観光入込客数の44%(年間123万人、2016年)を牽引しています。また、5年間で35%の伸びを実現しています。
しかしながら、トロッコ列車のチケットは、片道大人620円と低価です。
そのため、トロッコ列車に人がくればくるほど(そしてそのまま帰ってしまえば)、「日帰り客の平均消費額」が伸び悩む結果となります。
前回見たように、日帰り観光客一人当たり平均消費額が1,600円前後と低いのは、ここに由来すると分析できます。
三大観光のまとめ:「これまでの貢献」と「今後の課題」
以上をまとめますと、
・「日帰り客数の大幅増」及び「宿泊客数及び宿泊客一人当たり消費額の増加」が亀岡市の観光消費総額の伸びをリードしてきた
・その中心には三大観光があった
と言えます。
他方、分析によれば、そうした成長モデルが限界に近づきつつあるとも見えます。
①宿泊客の増加をこれからも収容できるか
②インバウンド観光客をもっと取り込めるか
③観光客一人当たり平均消費額を向上できるか
逆に言えば、このような課題を解決することで、これまでのような観光消費総額の伸びを維持できます。
次回は、こうした問題を京都府全体で俯瞰し、気づいた点を共有したいと思います!
なお、テーマの勢いを失わぬよう、今週土日もブログ連載は一歩ずつ進みます!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。これで10歩目。
亀岡市役所 地方創生担当部長
仲山徳音(なかやま なるね)
E-mail: nakayama88@city.kameoka.lg.jp
Phone: (0771) 25-5006