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56歩目:【観光編ー季節性③】〇〇部長、「平均的な観光客」という落とし穴を埋める(〇〇に入るものは?)

Sakuraは、海外でも人気らしい

地方創生担当部長の仲山徳音(なかやま なるね)です。

 

先週は長雨がつづき、満開だった「桜」が早くも散っていっております。

 

新年度で忙しくて見に行けず、名残惜しんでいる方もいらっしゃるでしょうか。

(かくいう私も…)

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亀岡市南郷公園の夜桜。写真提供:秘書広報課広報広聴係)

 

これまでのテーマ「観光の季節性」から見ると、春(さくら)と秋(もみじ)が、京都に人が集中する行楽シーズンになります。

 

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(出典)平成29年(2017)京都府観光入込客調査報告書より作成

 

さらにデータを見ると、「欧米豪の観光客も4月に京都市に集中」する傾向があります。

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(出典)平成29年京都総合観光調査より作成。人数は実人数。

 

他方、台湾から京都市への観光客は年間を通して比較的安定

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(出典)同上。人数は実人数。

 

なお、もっともボリュームのある中国から京都市への観光客は、4月はピークではありません。

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4月には、清明節(今年は4月5日〜7日)

5月には、労働節(今年は5月1日〜4日)

 

という連休がありますが、いずれにせよ、イメージと異なり、京都市への宿泊客数のピークではありません。

 

むしろ、2016年に比べ、2017年は1月が激増していることが気になるかと思います。

 

おそらく、「春節による休暇期間」が両年で微妙にずれていて、

2016年は、2月7日から2月13日

2017年は、1月27日から2月2日

だったことが影響しているのかと思います。

 

「外国人観光客」という見方の落とし穴

海外から日本に来る観光客は、「外国人観光客」としてくくられがちです。

 

しかし、上記データで見るように、国や年、季節によっても差があるよ、という点は重要です。

 

つい先日、インバウンド向け観光を専門に扱う方とお話ししましたが、

 

 ・例えば、欧米と東南アジア、東アジアの顧客では、それぞれツーリズムの傾向(好きな観光スポットや宿泊日数など)が全然違う。だから全て一緒には扱えない。

 

・観光データ分析も同じで、単純に「外国人」と見て、いろんな国を一緒くたにすると、リアルな姿を見誤りますよね。

 

という点で意気投合しました。MBAでも、

「顧客の平均」をとっちゃダメ。例えば、男女の顧客で好みが違う場合。男女のデータを混ぜると、「男女1/2ずつのひとりの顧客」という存在しないお客さんが生まれるので。

といったことを習いました。

 

「外国人観光客」という見方にも、それぞれの国にある特性を、無意味に混ぜてしまうワナがあるように思います。

 

京都市に見る「季節性」をなくす戦略

前回のテーマ「季節性」に関して、下記の記事も参考になります。

 

一方、春は桜、秋は紅葉という見どころがあるが、冬は観光資源が少ないことが長年京都観光の課題の一つとされてきた。そこで市などは冬限定の催しとして非公開文化財を特別公開するキャンペーンや、観光名所・嵐山の竹林や渡月橋のライトアップを実施し、効果も出ているという。(2019年2月20日産経新聞https://www.sankei.com/life/news/190220/lif1902200025-n2.html

 

前2回で、京都市はおよそ10年前(2008年)と比べて、観光客数を平準化することに成功していることをグラフで見ました。

 

私も、寺院の非公開文化財を特別公開する「京の冬の旅」に参加したり、期間限定ライトアップを見に行って気づいたのですが、

 

・寺院の拝観時刻が9時〜16時

・ライトアップ=夕方〜夜だけのイベント

 

なので、そこまで一度にたくさん回れません。

 

どれも見ようとすると、複数回行くことになります。遠方から来る場合は最低でも一泊

 

結果として、冬の観光客数(宿泊者数)や消費額を底上げしているんだろうなぁと。

 

非常に参考になるイベント実施戦略です。

 

亀岡には、桜の絶景写真スポットがある(強調)

時計の針を進めて、冬から春へ。やはり春の観光客の目当ては桜です。

 

とくに最近では、訪日する海外の友人と話していても、”Cherry blossoms”と言わず、”Sakura”で通じるようになってきています。それぐらい人気。

 

(ただし、中国にも桜があり、櫻花=インファと発音します。日本通でないと"Sakura"では通じない) 

 

東京や京都市内も「桜の名所」が無数にあります。有名ゆえに大混雑することも。

 

亀岡の場合、桜のインパクトはありながら、そこまでの人だかりにならないので、非常にオススメでした。

 

季節性の分析の最後に、亀岡市の癒される桜の絶景写真スポットをお送りします。

来年、ぜひ足を運んでみてください!

 

○JR亀岡駅南口の南郷公園ボードウォーク

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(写真提供:秘書広報課広報広聴係)


○七谷川野外活動センター(キャンプもできます)

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・朝日が上がってきた早朝の七谷川

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(写真提供:文化スポーツ課国際交流担当課長)
  

最後までお読みいただきありがとうございました。桜舞い散る56歩目。

 

亀岡市役所 地方創生担当部長 

仲山徳音(なかやま なるね)

E-mail: nakayama88@city.kameoka.lg.jp

Phone: (0771) 25-5006