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60歩目:【観光編】〇〇部長、米国エリート大学院生が京都郊外の観光をテストする後編(〇〇に入るものは?)

インパクトにも色々あるらしい

(前回からの続き) さて、迎えた当日。今回のプロジェクトは、金額的に見れば20万円に満たないので、経済的には小さなインパクトにとどまります。

 

そこで広報面で何かできないか検討しました。朝日放送テレビ「キャスト」からの取材申込みをいただいたことにヒントを得て、

 

これまで何度も亀岡に来てくれているFarmstay&Countryside Tourism(通称ファムカン)社の山内代表取締役に相談したところ、

 

提携している映画監督である王氏に随行してもらい、今後の作品に使っていける素材として、カメラを回してもらうことに。

 

王氏は、アジア最大の短篇映画祭『Short Shorts Film Festival & Asia』に今年ノミネートされる若手実力派の映画監督です。

 

そこで撮ってもらった写真を一部シェアしてもらったので、今回の旅の様子が良く分かるかと思います。

 

9:3010:15 ①酒造見学 @大石酒造

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社長自らが英語で酒蔵を案内してくださり、酒造りの今と昔を教えてくれました。

その後に利き酒。

 

とても美味しかったと好評で、お土産にお酒を買う学生も。

 

10:3011:20 ②文化体験 @稱名寺

A班(6名)は、手描き友禅にチャレンジ。地元在住の伝統工芸士である細井さんが、学生たちに手際よく教えていきます。
 
まちづくり会社基地計画」の並河さんが英語面をアシスト。アンケートでも、「リラックスできた」「本物の日本文化に触れた」など高評価でした。

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他方、B班(13名)は、写経と木魚念仏にチャレンジ。住職が、一つ一つの作法を進めながら、写経する目的や木魚の意味などを教えていきます。

 

それを私が英語でサポート。

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グループ分けする当初は、「写経や念仏などは宗教上の実践になるので、自己の信仰と相容れない」などの意見も学生から出るかと思いました。

 

実際には、13名の学生が異文化を理解するものとして取り組んでくれました。

それぞれの写経は、とても丁寧になぞられていました。

 

11:2011:40 醤油作り見学@難波醤油醸造

 

場所を提供してくれた稱名寺さんの向かいにある「難波醤油醸造」では、事前に予約をすれば、お醤油の蔵見学をさせてくれます。

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社長自らが、どれほど丹精を込めて作っているのか、一年間の工程を説明。

あまりに力が入りすぎ、観光協会の通訳が追いつけないこともしばしば。

 

それでも、

「社長の情熱がすごかった。酒蔵と同じくらいの熱量をここでも感じた」

「地域の経営者とお話しする機会が貴重だった」

などの感想を学生たちからもらいました。

 

なお、社長から「アメリカでの日常生活で、お醤油とか口にする?」との質問に対して、全員から「もちろん!調味料として普通に使っている!」との回答。

 

特に南米出身(米国に留学中)の学生が多かったため、お醤油の使用率が高かったようです。興味津々に説明を聞いていました。

 

12:0015:00 ③エアキッチン @各家庭

 

5グループに分けて、それぞれ実施。

 

A:丹波ワインと亀岡牛のすき焼き班

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(一番最後の写真は、参加者より提供)

 

B:たこやきパーティ班 

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C:ベジタリアン向けの季節野菜の御膳班

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D:古民家でそば打ち班

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(後ろ3枚の写真は、参加者より提供)

 

E:子どもと一緒にかまどご飯で巻き寿司班

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※準備している時の様子。当日ご家庭を回る時間が足りなくなり、実際の食事体験中に伺うことができませんでした。残念。

 

お金に換算すると「満足度」や「経験の貴重さ」が分かりやすい

 

旅の終わりには、アンケートを実施し、「各コンテンツに支払える金額」を調査しました。

 

これにより、体験してくれた学生たちの満足度や、各コンテンツがどのくらいリターンを見込めるのか(持続可能なのか)が分かる貴重なデータです。

 

特にエアキッチンでは、回答の多くがUSD40ドル(日本円で4300円相当)でも払う、としており、前回に比べて満足度が上がっていました。

 

その中で、「コミュニケーションの充実」が評価されていました。

 

例えば、あるグループでは、日本人学生が一人もいない中、ベジタリアン向けの御膳を作るという内容であったところ、参加者の評価が極めて高い結果に。

 

コミュニケーション面での感想を聞いたところ、

・全く問題ない。翻訳アプリは秀逸

・自分のためにすごく準備してくれていたのが伝わった

 

などがポイントでした。

 

また、あるグループでは、余った時間で近所を散歩し、スーパーに買い物に行ったことが非常に喜ばれたそうです。

 

私たちからするとなんでもないことですが、こうした「日常を垣間見る」ということは、旅行先で中々できず、新鮮な経験として映るのだと思います。

 

いずれのグループも、15時30分までに終えて、大人気のトロッコ鉄道に乗って春の嵯峨嵐山へ。

 

亀岡三大観光(保津川下り、トロッコ鉄道、湯の花温泉)を味わいながら、地域の魅力を知る新しい観光コンテンツの開発としては、非常に可能性を感じるプロジェクトでした。

 

前回に比べて格段にスムーズになった「エアキッチン」。

今後の進化が非常に楽しみです。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。60歩目。



亀岡市役所 地方創生担当部長 

仲山徳音(なかやま なるね)

E-mail: nakayama88@city.kameoka.lg.jp

Phone: (0771) 25-5006

 

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