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あなたと一緒に取り組むための、京都府亀岡市の地方創生ブログ

33歩目:【進撃の亀岡市】〇〇部長、airKitchen(エアー・キッチン)と進撃する(〇〇に入るものは?)

日本人ベンチャーのなかに、亀岡で進撃したい若武者がいるらしい

地方創生担当部長の仲山徳音(なかやま なるね)です。「月曜は進撃の日」でしたが、休日で記事アップが間に合わなかったため、本日投稿します!

 

本記事の目次として、

 

(1)airKitchen(エアー・キッチン)とは

(2)亀岡の観光の弱点

(3)選ばれるものにはワケがある〜亀岡のブランドとairKitchenの志〜

 

早速始めていきましょう!

 

なお、前回は、「亀岡市役所内」ですすめられている提案制度をご紹介しました。

 

そのなかで、福井県にある鯖江市の政策コンテストでも試みられたデザイン・シンキングといった手法を説明しました。

 

kameoka.hatenablog.jp

 

今回は、「亀岡市外」の話から始まります。

市外から生まれつつある亀岡市の地方創生のプロジェクトとして、ご紹介します。

 

(1)airKitchen(エアー・キッチン)を皆さんご存知でしょうか?

いきなり疑問形から始まりますが、皆さんはairKitchen(エアー・キッチン)という会社を聞いたことがあるでしょうか。

 

ヒトコトで言えば、Airbnb(エアービエンドビー)の食事版です。

 

さらに言いますと、

 

①外国の方々を受け入れ、「一緒に家庭でごはんを作り、食べれるよ」という日本の家庭

 

②「日本でホンモノの家庭料理を食べてみたい。一緒に交流したいです」という訪日インバウンド観光客

 

この「①温もりある日本の家庭 × ②フツウの日本を知りたい訪日観光客」向け体験のマッチングを行うのが、airKitchenです。

 

押すとリンクが開きます↓

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airKitchenは、海外旅行者が日常づかいするAirbnbとは、全く別の会社です。

 

20代の日本人の若手企業家が、2016年に設立し、2017年9月から運用を開始。

 

創立者で社長の永津氏・副社長の村瀬氏の熱意が私のところに届き、2020年に向けた合同プロジェクトを進めていくこととなりました

 

(この点は、(3)でご紹介)。

 

新しい出会いを恐れず、チャレンジする二人の青年は、非常にカッコいいです。

 

同年代として負けないようにしたいと思っています。

 

(2)亀岡観光の弱点とは?

こうしたプロジェクトの背景として、亀岡の観光モデルについて、強みと弱みを知っていただきたいと思います。

 

すでに観光編にて分析しているので、カンタンにまとめます 。

kameoka.hatenablog.jp

 

強み=三大観光(トロッコ列車保津川下り、湯の花温泉)のもつ圧倒的な牽引力により、観光消費の5年間30%増を実現してきた。

 

とくに、訪日観光客が急伸

 

弱み=超人気「湯の花温泉」以外に、観光客が泊まれる施設が少ない(市内にはビジネスホテルが2軒のみ)。

 

そのなかで、日帰り客の観光消費額が1,600円と低迷

  

ビジネスホテルがすぐに建つわけではないので、こうした特性をふまえると、

 

・いかに「稼げる日帰りコンテンツ」を作るか(→例えば、食体験)

 

・日本人も、外国人も、一緒に楽しめる場所にできるか(→例えば、家庭との交流)

 

 は、地方創生として対策していく必要があります。

 

なお、日本の旅行ビジネス(代理店ツアーなど)の多くは、

 

「宿泊をどこにするか」→「そこからアクセスできる範囲で何ができるか」

 

を基本として旅行プランが作られています。

(日帰りツアーの場合は、居住地域からのアクセス範囲内で何ができるか)

 

そのため、今まで以上の観光客を収容できる宿泊場所がない地域は、稼ぎを生み出す点で、大きなビハインドを負っているとも言われます。

 

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(そのため、「民泊」や「農泊」などが推進されてきたとも言えます)。

 

これに対して、宿泊場所を作っていくことは重要ですが、異なる発想でも地域の課題に取り組みたいと思っています。

 

すなわち、

 

宿泊させることを前提にせず、「泊まれるところと組み合わせて、日帰りでもOK」という柔軟なビジネスモデルを取り入れたいと思っています。

 

何がなんでも宿泊させようとする取り組みに比べ、こうした柔軟なビジネスモデルは、必ずニーズがあります。

 

例えば亀岡は京都市に近いので、京都市に泊まりながら、日中は、亀岡の観光コンテンツや「食」の魅力を楽しむというバリエーションができます。

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また、家に泊める・一緒に住むという民泊・農泊に比べ、地域への導入に向けたハードルが一段階低いと感じております。

 

亀岡でとりくむ新しい解決モデルを、他の類似地域にも波及させられるように、自治体初の初号機パイロットとして、airKitchenと一緒に頑張りたいと思います。

 

(3)選ばれるものにはワケがある〜亀岡のブランドとairKitchenの志〜

 

そもそも、なぜエアー・キッチン が、亀岡をパートナーとして選んだのでしょうか?

 

実は、亀岡のもつ「地域のブランド力」とairKitchenの「志」が非常に合っているからです。

 

打合せをするなかで出てきたのは、

 

「食の問題」は、観光の課題。たとえば、カツオダシを使った日本料理をベジタリアンに出してしまうなど、配慮がなされていないのが現状


・エア・キッチンの強みとして、食材選びから料理の工程まで、ゲストとホストが一緒になって行うことで、食の安全性を目の前で証明できる


・また、保津川丹波霧がつつむ穀倉地帯など亀岡の自然は、「食の安全性と京都の食文化や水運を支えてきた地域のブランド」が見事にマッチしている

 

・「世界中の誰もが安心できる食体験を」というエア・キッチンの志と「亀岡の大自然の中で、亀岡の食材を食べる」という体験は、旅行の体験価値を高める

 

といった親和性です。

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プラットフォームとしてのエア・キッチンの拡大が進むにつれ、亀岡を面的に発信もでき、良いプロジェクトになるのではと期待をしております。

 

今後に向け、初回の参加者となる日本の家庭・訪日インバウンド観光客をそれぞれ募集しているところです!

 

この点が、最も難しいところともされておりますが、非常に楽しみであり、良い続報が打てるよう、焦らずに取り組みたいと思います。 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。何かが起こる!ゾロ目の33歩目。

 

亀岡市役所 地方創生担当部長 

仲山徳音(なかやま なるね)

E-mail: nakayama88@city.kameoka.lg.jp

Phone: (0771) 25-5006