かめはうさぎより遠くにいける~もっと、やれるぞ亀岡~

あなたと一緒に取り組むための、京都府亀岡市の地方創生ブログ

64歩目:【号外!】亀岡市○○ラボ、全国大会@東京でやらかす(○○に入るものは?)

やらかした結果、優勝したらしい 

さる12月14日、東京にて政策コンテスト全国大会が開かれ、亀岡市地方創生ラボが優勝しました。地方創生ラボとは、亀岡市役所の若手職員が作ったチーム名です。

 

つまり、亀岡市の若手政策チームが優勝した、ということです。やったあぁ‼︎

 

ということなんですが、紙面上での扱いはこんな感じでした。

2019年12月14日共同通信地域活性化最優秀賞に倉敷商業高 政府の政策コンテスト」 

 優れた地域活性化のアイデアを競う政府の政策コンテストが14日、東京都内で開かれ、最優秀となる地方創生担当大臣賞の高校生以下の部では、岡山県倉敷商業高校の地域の食材を使った朝ご飯を空き店舗などで提供するプランが選ばれた。昼間の観光を楽しめないビジネス客にも地場産品の魅力をPRできる点などが評価された。

 一般の部は、東京都中小企業診断士協会城東支部と都内の飲食店による三重県尾鷲市の漁村過疎化を食い止める取り組みが受賞した。

 今回創設された地方公共団体の部は、京都府亀岡市の「かめおか霧の芸術祭」が受賞した。

書いていただいて本当にありがたいのですが、亀岡市の受賞については、これぞ必要最低限というお手本か。。

 

翌日の地元紙面ではどうかというと、

2019年12月15日京都新聞地域活性化の政策 亀岡の芸術祭受賞」

 今回創設された地方公共団体の部は、クラウドファンディングなどを活用した亀岡市役所「かめおか霧の芸術祭」が受賞した。

クラウドファンディングの活用について言及していただきました!

が、芸術祭や地域活性化の本筋ではない部分なので、うーん、そこに注目するか。。

 

ただし、全国大会出場に向けた近畿予選で、最高位の賞をいただいた際の紙面は、紙幅の制約がある中で、ポイントを簡潔にまとめていただきました。

2019年11月21日京都新聞社「近畿経産局長賞に亀岡市など9団体 地方創生アイデアで」

 亀岡市は人口動態や農家の所得などを分析し、農業や観光、環境とアートを融合して地域循環型の経済圏を作る政策を提案。昨年から取り組む「かめおか霧の芸術祭」を紹介した。

 

しかしこれでもよく分からない、という方。大丈夫です、7分でまとめた当日の発表動画があります。改めて見返すと、私を含む職員たちの奮闘と時折出てくる閲覧コメントのギャップがすごい。さすがはニコ動。これを視聴してコメントした方々は普段何をしている方なのだろうか。

亀岡市は5:21:27〜からです)

https://live2.nicovideo.jp/watch/lv323106763

 

それはさておき、これ以上コンパクトにはできません、というくらい、まとめきった発表ゆえに、記者の方が要約に苦しんだかもしれない内容ながら、地方創生担当大臣賞を獲ることができたのだと思います。

人を育てると自分も育つ

実は、今回の分析や政策提言は、今年2月から職員を募集し、EBPMを学ぶ政策形成研修を通じて実現したもの。14名の職員が希望参加し、与えられたテーマに沿った課題の分析と、私からのコメントに対するさらなる深堀を繰り返す半年間の研修を行いました。

 

EBPM=Evidence Based Policy Making|データなどに根拠付けられた政策立案

政策立案に根拠を求めるのは当然ですが、データをどうやって扱えば意味のある分析になるか、そもそもどのような問題を分析するためにデータが必要なのかなどを学んでもらいました。

 

(私の業務も4月以降から特に忙しくなっていったので、14人を相手にする研修はなかなか大変で、深夜までコメント作成にいそしんだ記憶があります。)

 

そうした基礎の上に、8月〜10月には有志4名が毎週の検討会を重ね、データを集め、芸術祭企画に参加し、資料を作り込み、今回の発表資料に至りました。

 

近畿予選を通過した12月にはプレゼン発表の練習を集中的に行っています。

・原稿を予め作り込む、何十回も練習する

・その上で、当日は画面や原稿を見てしゃべらない。聴衆とのアイコンタクトが重要。

・演台ではなるべく前に出る。堂々と。

・ユーモアも重要。

 

これらプレゼンの技法はMBAで口酸っぱくいわれたことでもあります。それを職員の方々に共有し、一緒に練習しました。

 

当日審査員を務めてくださった面白法人カヤックの柳澤CEOから「発表が一番よかった」という講評をいただいたのは、内容だけでなく、こうしたプレゼン練習が奏功したものだと思います。

 

さらに言えば、職員だけでなく、かめおか霧の芸術祭にかかわる多くの関係者に手伝ってもらっています。芸術家だけでなく、京都信用金庫京都銀行の方々との勉強会も行いました。

プレゼンを行った12月14日まで、100人以上の方に資料を見ていただき、コメントを頂戴したように記憶しています。

 

地方創生ラボを応援してくださった地域のみなさま、ありがとうございました!

 

--以下は、もっと知りたい読者向けの補足です--

 

実は、これまでブログで紹介してきた

①RESASの活用

②マーケットを作ること

③観光活性化に向けた動き

ふるさと納税でも人気の農産物(野菜やお米)の生産地であること

⑤プラごみゼロの取組み

といった諸要素をすべて動員して地域を元気にするのが、「かめおか霧の芸術祭」です。

 

こう書くとなんのこっちゃという感じですが、まずは「芸術祭」HPをみてみましょう。

霧は大地の呼吸である。 

亀岡市はびっくりするほど濃い霧が10月〜3月にかけて発生します。

元々ここ亀岡に住んでいた方は、この霧があまり好きではない。

お話をしてみるとよく分かります。

「髪がぬれる」「洗濯物が乾かない」

「車が運転しづらい」

「さむい」「暗い」

 

ですが、秋になると、とても美しい風景をみることができます。霧は山上から見ると雲海になります。

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亀岡名物といってもいい「霧」は、亀岡という地域と切っても切り離せない自然現象。昔から自然や人の営みを包み、水滴はその間を循環し、川になったり、農作物を育てたり、誰かの吐息になったりしてきました。

 

霧の見方を変えることが、亀岡の豊かさを見直すことにつながる。

そうした観点から、昨年から取り組み始めたのが「かめおか霧の芸術祭」。

 

人も自然も芸術も歴史も、耕して育てるもの、という考えに基づき、地域に住む芸術家の方々と様々な取り組みを進めてきています。

 

様々な取り組み。必ずしも芸術作品の創作や活動、観賞といった古典的な枠にとどまるものではなく、むしろ積極的に「枠からはみ出ること」をしています。

 

①地域経済→アートの要素を生かして人が訪れたくなる市場を創る

②農業→農家をアーティスト、農作物を作品として捉える。

③観光→コト消費のもととなる交流を創る

④環境→価値観を変える。無関心層にも発信する

 

それによって、芸術家の方々と地域の人々、亀岡市が直面する課題との接点が生まれ、地域課題に取り組むコト=作品となって芸術祭に現れてきます。

 

地域課題への取り組みそのものは、1年を通して行われているので、芸術祭も1年を通じて行われることとなります。

 

このようにアートを用いて地域課題に取り組んだ「かめおか霧の芸術祭」の成果発表を来年1月18日〜19日に行います。ぜひ見にきていただければと思います。

かめおか霧の芸術祭 素顔のかめおか | かめおか霧の芸術祭

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。号外の64歩目。



亀岡市役所 地方創生担当部長あらため副市長 

仲山徳音(なかやま なるね)

E-mail: nakayama88@city.kameoka.lg.jp

Phone: (0771) 22-3131(大代表)

 

★賛否両論となっていますが、亀岡市では ふるさと納税 を地域を元気にする手法として積極的に活用しています。都を支えてきた京野菜キヌヒカリなどの丹波米、特選の亀岡牛など、ぜひお試しください★