29歩目:【進撃の亀岡市】〇〇部長、「かめおかっていいね!プロジェクト」にいいねする(〇〇に入るものは?)
職員のなかに、進撃する調査団がいるらしい
地方創生担当部長の仲山徳音(なかやま なるね)です。先週お話ししたとおり、「月曜は進撃の日」です。
組織やチームをひっぱるのが、リーダーの役割。
しかし、
リーダーやメンバーの考えは、他のメンバーに意外なほど知られていない。
そのため、
①多くの関係者(これから関わる人も含め)に知ってもらいたいアイデアや理念
②生まれつつある地方創生のプロジェクト
を試みとして、市役所職員・市の内外にいる方向けに発信する日です
(そもそものキッカケは、先週の24歩目の記事をご覧ください)
さて。10月までに共有したいトピックは、すでに複数あります。
その中でも、まず本日は、「かめおかっていいね!プロジェクト」について。
名前がフランクな企画ほど、鍛えられるという法則
当プロジェクトの存在は、オンライン検索すれば出てきます。元々の前身があり、
・さらなる活用に向け、行政改革の項目になっており、
・市議会で言及されていたり、
・桂川市長へのインタビュー記事でも、期待を込めて紹介されています。
一言でいえば、民間の社内提案の亀岡市役所版です。
ただし、提案から実現までのハードルを上げすぎず、
・職員からアイデアをまずは出してもらい、
・担当部署の意見も聞きながら、
・市長をはじめ組織のトップが目を通し、
「いいね。これ、できるね」と思える提案を実現していくプロジェクトです。
今回、私は審査員として参加する予定で、できる限り実現できるカタチになるよう応援したいなぁと思っています。
憲兵団的なモノの考え方を打破するために
凝り固まった考えでは、
「そんなすぐに実現するもの・優れたアイデアなら、誰かが仕事としてやっているはず。実現してないのは不要だから。あるいは、実現すればいいけどできない理由がある」
と決めつけがちです。
こうした考えは、一見説得力があります。誰もが陥うる、この固定観念を破るために、
プロジェクトに参加している職員には、
アイデアを現実に使えるものにする「デザイン・シンキング」という手法を
ぜひ知っておいて欲しいと思います(「デザイン思考」とも訳されます)。
政策を作るときに、どうすれば「本当に必要としている人」に届くでしょうか?
以下、5点+αを考えていきます。
出てきたアイデアを、ほかの人にもわかるよう具体的なカタチに設計していきます。
①ユーザー視点での観察と共感:誰がなぜ、その政策を必要とするのか
②コミュニケーションによる問題の深掘り:その使い手は、本当にその政策を望んでいるのか(作り手が決めつけてないか)。そもそも相手は何がほしいのか。なぜ?
③複数のアイデア:それを叶えるため、どんな政策を作るか
④試作品:具体的な案をパッとお試しで作れるか
⑤データと検証:試しに作った政策のうち、どれがイチバンうまく働いたか
上記5点に加え、実務家としては、以下の点も考える必要があります。
・財源と広報:できるだけ多くの人に使ってもらえる方法は?
・・・
なお、こうした手法が出てきた背景には、ビジネスの変化があります。
色々な書籍が出ていますが、どれか一冊読めば分かると思います。
また、ネット上にも、イラストや概念図付きで、カンタンにまとまっています。
進撃している先輩調査団からの戦果
ちょうど9日日曜に、全国から「鯖江モデル」と称賛される成果を生み出してきた「鯖江市地域活性化プランコンテスト」の発表会が福井県でありました。
すでに11回目となるコンテストですが、そこでも、初の試みとして「デザイン・シンキング」を用いて、政策提言が進められています。
そこでは、INSEADで色々なプロジェクトを一緒にやり遂げた友人(現在は、日本政策投資銀行で勤務)が、参加学生を指導するメンターとなっています。
彼と当日にチャットする機会があり、コツを聞いてきました。
①プロダクトアウト(作り手の思いや都合だけで出来上がったモノ。「押し付けがましいおもてなし」みたいな施策)にならないよう、インタビューから始めてね
②インタビューでは、「表層的な課題」に注目しちゃダメだ(例:国際交流がない、映画館がない)
③むしろ、感情や「本質的な課題」に注目すべし(例:刺激が欲しい)
④早めに、試作品をつくってユーザー(施策の対象者)に向けてテストしてね
⑤そうした実験を繰り返して、施策をどんどん良いものにしていけばいいよ
私自身も初の試みなので、成功が保証されているわけではないですが、
・単に審査員として受け身に構えるのではなく、
・本業を超えてアイデアを考え、打ち出してきたやる気のある職員を応援できるよう、
・どうやって市民ニーズを拾い、試作品となる施策にして、実験していけるか
できる限りカタチにしていく手伝いをしたいなぁと思っています。何が出きあがっていくのか、非常に楽しみです!
(同時に、これだけだと仕事が増える一方なので、市役所内のムダな労力を減らす取り組みも一緒にやっていきたいと思っています。これはまた別の機会にお話しできれば)
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。雨にも負けず!29歩目。
亀岡市役所 地方創生担当部長
仲山徳音(なかやま なるね)
E-mail: nakayama88@city.kameoka.lg.jp
Phone: (0771) 25-5006